時々往々にして

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夏休み邦画vs洋画戦線が熱すぎる



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毎年夏休みは映画会社にとってもかき入れ時で特に邦画は去年の『シン・ゴジラ』&『君の名は。』旋風でもわかる通り相当力を入れてるんだけど、今年は洋画もかなり気合が入っててヤバイ。
毎週のように邦画は勝利の方程式である漫画実写化&一般向けアニメを繰り出すし、それに対して洋画側はアメコミ実写化&超大作というリーサルウエポンで王者の風格を魅せる。映画の質というかかけてるお金では洋画が圧倒的だけど、ラインナップを見る限り日本でなら邦画にも十分商機(勝機)がある内容。ジャイアントキリング決めろ。
今年マストゴーな邦画vs洋画7本勝負がこれだ!
(リンクは映画.comの該当作品に飛びます)

7月第2週公開(7/14~15)アニメvs特撮の"MADE IN JAPAN"対決

【洋画】パワーレンジャー

夏休み映画の先鋒を飾るのは、和洋ともに「おっさんホイホイ」映画。
邦画のポケモンは記念すべき劇場版20作目として、テレビアニメ第1話のラストの続きを完全オリジナルストーリーで描く。コナン映画がアニメ開始当時に観てたガキが大人になって息子娘を連れて劇場に再来したことで近年興行収入を伸ばし続けていることもあるし、今作は懐古要素をプラスすることでメモリアルイヤーにかなりの安牌を打ってきたという印象。
一方のパワーレンジャーは日本の「スーパー戦隊」シリーズを英語版ローカライズしたテレビドラマのリブートという、中華料理をジャパナイズして魔改造した二郎系ラーメンのような作品。本国では制作費≒興行収入であまり振るわずだが、『パシフィック・リム』が日本で大うけしたように、逆輸入型アクション大作は日本市場で化けやすいことも確か。期待は高い。
初戦は同じおっさんホイホイと言えど日本にやや分があるか。同じ日本得意の分野と言えどグローバルなアニメを日本側が、ドメスティックな特撮をハリウッドが出してきたのが興味深いマッチアップ。私はどっちも観ます。

7月第3週公開(7/21~22)「女子供にウケる映画」頂上決戦

【洋画】怪盗グルーのミニオン大脱走

おっさんである私からターゲット層が外れた2作なので、正直よくわかんないマッチアップ。
邦画サイドはアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』を、ジャニーズの中島健人主演で実写映画化。アニメオタクとジャニーズファンの食い合わせの悪さが気になるが、青春映画の職人である熊澤尚人監督がどう料理するか。原作はある意味アニメだから許された浮世離れ感があったので、実写化の成功はそこの修正がキモ。
洋画が繰り出すのはユニバーサル・スタジオとイルミネーション・スタジオによる人気アニメーション『怪盗グル―』シリーズの第3弾。前作で日本での興行収入50億円(デスノとかるろうに剣心と同じくらい)は流石。笑福亭鶴瓶や松ケンなど声優陣が豪華。
2戦目で子供向けの王道である『グルー』を投入できる洋画軍の層の厚さが光るが、日本側もすごいジャニーズの人を主役にして対抗。客層食い合うんじゃないだろうか。私はどっちも観ません。あと、ダークホースで『なのは』がいる。

7月第4週公開(7/28~29)トム・クルーズに邦画軍は掟無用のタッグで仕掛ける

【洋画】ザ・マミー 呪われた砂漠の王女

絶対王者トム・クルーズに対し邦画は原作付き映画2本で死角からの奇襲を諮る。
『君の膵臓』は邦画あるある、「ヒロイン死ぬ恋愛モノ」に一石を投じる「ヒロインもう死んでるモノ」。主演が無名で役者で客を呼ぶタイプではないが、原作が老若男女問わずヒットしたのでポテンシャルは高い。『トーキョーグール』はそれに対し邦画スター山崎賢人と人を選ぶ原作のコラボ。脚本の楠野一郎は『天空の蜂』を書いていて不安要素。両者とも単体ではトムクルーズ映画に及ぶべくもないが、集客上の弱点を補いあえる凸凹コンビである。
一方の洋画サイドはヒットメーカー、トム・クルーズをここで起用。邦画軍の息の根を止めに来た…が、肝心の映画の内容に不安要素が(個人の感想です)。この『マミー』を皮切りに、ドラキュラやフランケンシュタインなど往年のホラー映画をリブートしていく「ダークユニバース」プロジェクトが始動するらしいが、一体誰が得する企画なのか。最後はアベンジャーズよろしくホラーモンスターが全員集合するのか。いやすぎる。あと主役級の声優にベッキーを起用してるのもアレ。
トムクルーズ映画でありながら爆死の予感も感じさせる洋画と、ハマれば大成功しそうな邦画の2作。事前の予想に反していい勝負をしそうだ。私は『膵臓』以外観ます。

8月第1週公開(8/04~05)真打登場の邦画とアメコミ映画ジェノサイドの予兆

【洋画】トランスフォーマー 最後の騎士王

当社比でこの夏休み最も注目の一戦。『ジョジョ』は邦画に毒となるか薬となるか。そして洋画はこの週から怒涛のアメコミ映画攻勢。製作費でマウンティングを取りに来た。
言わずと知れた『ジョジョ』は公開前から賛否両論。三池崇史という映画界のアダム・ダンが撮るのも物議の理由。個人的には三池監督の悪ふざけ的ゴアが最も生きる題材だと思うが、一般受けをもくろんで大人しい映画にまとめたらアウトだろう。どうもR指定はないので望みは薄い。あと売れてもないのにタイトルに第1章とつけるのはフラグっぽくて心証良くない。
一方、『トランスフォーマー』は強者揃いの洋画組の中である意味一番勝ちが期待できる存在。決して批評家筋には受けのよくないマイケル・ベイ監督だが、稼げるコンテンツではある。Rottentomato(向こうの映画批評サイト)の評価がすこぶる悪いのが気になるが、それはいつものこと。
どちらも「映画としての出来はともかく」というエクスキューズありきだが、かなり高いレベルの興行収入争いが期待できる。私はどっちも観ます。

8月第2週公開(8/11~12)無敗のスパイダーマンに無抵抗主義の邦画

【邦画】RE:BORN リボーン

【洋画】スパイダーマン ホームカミング

洋画軍がイデオンのごときマップ兵器を出してきたのに対し、邦画軍は抵抗しない道を選んだ。
『リボーン』は家庭教師のやつじゃなくて、High&Low系の何か。主演は坂口拓さんというアクション俳優。斎藤工とかも出てる。配給は悪名高きアルバトロス。割と興味ない映画だが、これを出すしかないほど、この週の邦画には大きなタイトルが存在しない。けっこう吃驚した。
そして『スパイダーマン』である。サムライミ版、アメスパとここまで打率の高いアメコミ映画は他にない。MCU参入ということもあって事前の期待値がえらいことになってたが、評論家の反応や予告編を見るにその期待をも越える新たな青春映画のクラシックになったぽい。声オタ的には藤原啓治復帰作でもあるし、そういう意味でもマスト。
邦画vs洋画のプロモーターである配給も、この週はスパイダーマンに全賭けしてる印象。私はいちおうリボーンも観ます。

8月第3週公開(8/18~19) 君の名は。の下にドジョウはいるか。

【洋画】ベイビー・ドライバー

君の名は。』の大成功から1年、味を占めた東宝の1作と、地味だが絶対に面白い『ベイビー・ドライバー』が火花を散らす。
『打ち上げ花火』はとにかく座組がすごい。『シン・ゴジラ』の市川南P、説明不要の新房昭之が総監督、『バクマン。』の大根仁監督が脚本を書き、もとは岩井俊二の傑作で、声優は広瀬すず菅田将暉宮野真守(恍惚)。やばい。『君の名は。』で「青春もののアニメ売れるやん!」となった東宝と「アニメおもろいやん!」となった一般人のマリアージュで、おそらく今年の邦画で一番手堅い一作。楽しみ。
そして地味だが個人的にはこの夏一番見たい映画、『ベイビー・ドライバー』がアメコミ映画というスターの間でつなぎ役を果たす。『ホット・ファズ』など当代一のコメディ監督エドガー・ライトの作品で、今一番脂のってるおっさんケヴィン・スペイシーが脇を固める。面白くないはずがない。本国では高い評価を得ているが、日本ではそんなに売れないかな…。ある意味邦画と洋画で前週と立場が逆転している。
興行収入的には邦画軍が圧倒するだろうけど、洋画軍の多様性が感じられる戦いでもある。日本映画は恋愛もの多すぎなんじゃ。私はどっちも観ます。

8月第4週公開(8/25~26)夏休み最後の対決は関ケ原vs WW1の天下分け目の戦い

【邦画】関ヶ原

【洋画】ワンダーウーマン

夏休み最後の一本は、邦画も洋画も広義の戦争映画。
邦画は司馬遼太郎原作の『関ケ原』。『日本の一番長い日』など、信頼できる男、原田眞人監督がメガホン。去年の真田十勇士もそうだったけど邦画の戦国モノは合戦シーンの迫力で全部決まるようなところがあって、今回はそこがどうなのかなという印象。
洋画はDCコミックス最高の興行収入をたたき出した『ワンダーガール』。MCUに比べてパッとしない印象だったDCUだけど(だいたいザック・スナイダーのせい)、かなり評判がいい。初の?女性主人公のアメコミ映画ということではてなリベラリスト諸兄も必見の一作。
私はどっちも観ます。

興行収入的には洋画の5勝2敗くらいで終わりそうだけど、絶対にどの作品も面白い、ここ10年で最高の夏休みになりそう。
シネマイレージがたまってうれしい夏休み。